
積立ニーサ(つみたてNISA)に変える方法は?

まず、一般のニーサから積立ニーサ(つみたてNISA)に変えるときは、金融機関に所定の書類を提出する必要があります。
提出する書類は、金融機関を変えるかどうかや一般のニーサ(NISA)を利用している状況などによって内容が違ってきます。
金融機関に提出する書類
・積立ニーサの口座開設届出書
・金融機関を変えるときは金融機関の変更届出書
・金融機関に届出していないときはマイナンバーの写し
・金融機関を変えるときは勘定廃止の証明書
・金融機関を変えないときは金融商品取引業者等変更届出書(勘定変更用)
また、金融機関でそれぞれの届出書は入手することができます。
ここでは、一般のニーサ(NISA)から積立ニーサ(つみたてNISA)に変える方法についてケースごとにご紹介します。
その年に一般のニーサ(NISA)での買付なし、金融機関を変えない
このケースは、最も方法が簡単 です。
その年に一般のニーサ(NISA)での買付がなく、積立ニーサ(つみたてNISA)に変えるときに金融機関を変えない場合は、積立ニーサ(つみたてNISA)に変える届出書を提出します。
なお、マイナンバーを2017年9月末までに金融機関に届出していないときは、マイナンバーの写しも提出します。
その年に一般のニーサ(NISA)での買付なし、金融機関を変える
積立ニーサ(つみたてNISA)の金融機関を変える方法は、マイナンバーを一般のニーサ(NISA)の金融機関に届出したかどうかで違います。
一般のニーサ(NISA)の金融機関にマイナンバーを2017年9月末までに届出していないときは、
fa-arrow-circle-right積立ニーサ(つみたてNISA)の金融機関にマイナンバーの写しと積立ニーサ(つみたてNISA)の口座開設届出書を提出します。
一般のニーサ(NISA)の金融機関にマイナンバーを2017年9月30日までに届出しているときは、
fa-arrow-circle-right金融機関の変更届出書を現在の金融機関に提出して、勘定廃止の証明書を入手します。
この後、積立ニーサ(つみたてNISA)の金融機関に積立ニーサ(つみたてNISA)の口座開設届出書、勘定廃止の証明書、マイナンバーの写しを提出します。
このケースでは、マイナンバーを届出しているかどうかで方法が違うので、金融機関に確認して間違わないようにしましょう。
その年に一般のニーサ(NISA)での買付あり
その年に一般のニーサ(NISA)で買付したときは、その年に変えることはできません。
一般のニーサ(NISA)の全ての商品を売って残高がないときでも、買付したことがあるので変えることはできません。
このときはその年の一般のニーサの投資枠を可能な限り使って、積立ニーサ(つみたてNISA)に次の年の買付分から変えましょう。
しかし、買付が一般のニーサ(NISA)であっても次の年に金融機関を変更するための手続きはできます。
次の年の初めから積立ニーサ(つみたてNISA)を使いたいときは、金融機関で前もって手続きしておきましょう。
積立ニーサ(つみたてNISA)に変えるときに注意すること
変える時期によって積立ニーサ(つみたてNISA)で買付けできる時期は違う
1月~9月に積立ニーサ(つみたてNISA)に変えたときは、その年に積立ニーサ(つみたてNISA)で買付けができます。
10月~12月に積立ニーサ(つみたてNISA)に変えたときは、次の年の1月から積立ニーサ(つみたてNISA)で買付ができます。
このように、変える時期によって積立ニーサ(つみたてNISA)で買付できるが違うので注意しましょう。
積立ニーサ(つみたてNISA)に変えても一般のニーサで持っている商品は移せない
積立ニーサ(つみたてNISA)に変えたときは、基本的に使う口座だけが変えられます 。
では、一般のニーサ(NISA)で持っている商品はどのようになるのでしょうか?
一般のニーサ(NISA)は、積立ニーサ(つみたてNISA)に変えてもそのままになります。
例えば、一般のニーサ(NISA)で2020年に商品を買付して、積立ニーサ(つみたてNISA)に2021年に変えたときは、買付した商品は引き続いて一般のニーサ(NISA)の非課税期間の5年間は使えます。
そのため、一般のニーサ(NISA)で商品を持っている状態で積立ニーサ(つみたてNISA)に変えれば、新しく一般のニーサ(NISA)で買付けはできませんが5年間に売ったときの利益に対しては課税されません。
このように、一般のニーサ(NISA)で持っている商品そのものは積立ニーサ(つみたてNISA)に移せないことを把握しておきましょう。
ニーサ(NISA)は運用した利益に対して課税されないため、可能な限り使いましょう。
一般のニーサ(NISA)から積立ニーサ(つみたてNISA)に変更するときは、自分の資産を運用する方針に適しているかを十分に検討しましょう。
また、変更するのは1年単位になるので、慎重に判断しましょう。
5年後の利回りシミュレーションを解説
資産を運用するときは、利回りについてシミュレーションしてみることが大切です。
ここでは、5年後の利回りシミュレーションについてご紹介します。
なお、シミュレーションするときは、利回りが0.02%、1.0%、2.0%、4.0%、8.0%のときに、複利で10万円を運用したときの利益について計算してみます。
利回りが0.02%で10万円を運用したケース
この利回りは、銀行の大手などで定期預金の1年物を利用したときなどのものになります。
10万円を利回りが0.02%で銀行に預金したときは、5年後に100100円になります。
利回りが0.02%で10万円を5年間銀行に預金していても、利益は100円しかありません。
現在は、お金を銀行に預金しておくのみではわずかしか増えないことがわかります。
そのため、積極的にお金を運用したいのであれば、銀行に預金するのでなく、株式投資などを検討する必要があります。
この数字を念頭に、以下の利回りで資産を運用した場合をそれぞれみていきましょう。
利回りが1.0%で10万円を運用したケース
このような利回りは、20年間くらい国債を持っていたときのものになります。
10万円を利回りが1.0%の金融商品を買ったときは、5年後に105100円になります。
利回りが1.0%になれば、利益が5年後に5100円になります。
このような利回りの金融商品は、リスクが高くないといえるでしょう。
資産を確実に長期的に運用したいときは、このような利回りの金融商品が最もおすすめでしょう。
例えば、国債を買って20年間持っておくと利益はさらに大きくなるのでおすすめです。
利回りが2.0%で10万円を運用したケース
この利回りは、割合利回りが高い社債を持っていたときなどが挙げられます。
10万円を利回りが1.0%の社債を買ったときは、5年後に110410円になります。
利回りが2.0%になれば、利益が5年後に10410円になります。
このような利回りの社債や金融商品に投資したときは、ある程度利益が出てくるでしょう。
なお、利回りが2.0%の社債や金融商品に10万円を投資したときは、20年後に約15万円になるため長期的に投資するのもおすすめです。
基本的に、社債は元本割れになることはありません。
しかし、社債を発行している会社が潰れたときは、利益は全くなくなるため注意しましょう。
例えば、大きな会社の社債を買ったということでも、会社が潰れことはあり得ます。
自分の資産を多くしたいのでちょっとしたリスクは覚悟してもいいというときは、このような利回りの社債や金融商品が最もおすすめです。
利回りが4.0%で10万円を運用したケース
この利回りは、割合配当が高い株式を持っていたときに獲得できるものです。
10万円を利回りが4.0%の株式を買ったときは、5年後に121670円になります。
利回りが4.0%になれば、利益が5年後に21670円になります。
このような利回りのときは、株式が値下がりするなども生じてきます。
株式投資によるリスクと利益を考えて、リスクが我慢できるというようなときはこの利回りの株式などが最もおすすめです。
利回りが6.0%で10万円を運用したケース
10万円を利回りが6.0%の金融商品などを買ったときは、5年後に133820円になります。
利回りが6.0%になれば、利益が5年後に33820円になります。
運用したときの利回りが6.0%になれば、先にご紹介した利回りの金融商品などに比較して、利益が相当大きくなることがわかります。
しかし、それぞれの金融商品などの価格が変わるリスクが大きくなることによって、元本が少なくなることもあり得ます。
このようなリスクが我慢できるときは、このような利回りの金融商品などが最もおすすめです。
利回りが8.0%で10万円を運用したケース
この利回りは、新興国の株式などを運用したときに獲得できるものです。
10万円を利回りが8.0%の金融商品などを買ったときは、5年後に146920円になります。
利回りが8.0%になれば、利益が5年後に46920円になります。
また、長期の20年間にわたって資産を利回りが8%で運用すると、10万円は466000円になります。
しかし、大きな利益がある分、大きなリスクもあります。
新興国の株式などに投資するときは、非常にリスクが大きいため注意する必要があります。
このような大きなリスクを我慢して投資できるときは、資産を運用するのもおすすめです。
なお、資産を運用するときは複利の効果があるので、高い利回りになるほど、長期間運用するときは利益が加速度的に大きくなってきます。
72の法則とは?
利回りをシミュレーションするのは非常に面倒です。
では、利回りを簡単にシミュレーションするものはないのでしょうか?
簡単に利回りをシミュレーションするときは、72の法則がおすすめです。
72の法則とは・・・
72の法則によれば、利回りに資産を運用する年数を掛けたものが72になるということです。
このときに、72の法則を使わないで利回りを計算するときは、非常に面倒になります。
ただし、このような高い利回りで資産を運用するのは実際には難しいでしょう。
自分の資産を運用するときは、この72の法則を使って十分にシミュレーションしておいてください。
積立ニーサ(つみたてNISA)に変えると5年後の利回りシミュレーションは?

一般のニーサ(NISA)から積立ニーサ(つみたてNISA)に変えるときは、ぜひ参考にしてください。