証券会社の貸株サービスとは?特徴や具体的手法を知ってインカムゲインを狙おう

証券会社で行われている「貸株サービス」をご存知ですか?貸株サービスは2008年頃から証券会社によって始められたサービスの1つで、第3のインカムゲインとして多くの個人投資家が利用しています。

一方で、株価の値上がり等による利益はキャピタルゲインと呼ばれますが、まずは インカムゲイン の意味を理解していきましょう。

今回は貸株サービスとは?をテーマにこの貸株サービスについて解説します。コチラの動画を御覧ください。

インカムゲインと貸株サービスの特徴

貸株サービスの内容を説明する前に、まずは株の「インカムゲイン」について説明します。インカムゲインとは簡単に言うと 『持っているだけで得られる利益』 のことです。具体的には、、、

  1. 配当金=会社が株主に利益を年に原則1回配当という形で投資家に還元
  2. 株主優待=自社商品やクオカードなどを、株主に優待という形で投資家に還元
  3. 貸株サービス=投資家が持っている株を証券会社に貸し、金利を得ることができる

この3つが株のインカムゲインに該当します。

証券会社における貸株サービスのメリット

さて、貸株サービスではインカムゲインを得られるわけですが、さらに具体的にメリットを挙げてみましょう。

  • 現物株を貸すだけで金利を受け取れる

現物株じゃないと不可能で、保有している株を証券会社に貸す形になります。

  • 高い金利のものもある!(最低年利0.1%中には年利10%以上も)

最低でも0.1%入るため、まとまって株を保有している方は、この貸株サービスを利用することで、無視できない金額が手に入ります。

  • 貸株中も配当金・株主優待を受け取ることが可能

貸株中でも配当金・株主優待を受け取ることができ、これは大きなメリットです。

以上のように一見するといいことずくめですが、もちろんデメリットもあります。

貸株サービスのリスク・デメリットにご注意!

インカムゲインが得られる一方で、証券会社の「貸株サービス」にはリスクやデメリットもありますので、注意してください。

  • 証券会社が倒産したときは株を失う可能性あり

本来証券会社倒産のリスクは無いとはいえませんが、証券会社倒産の場合は保有している株式の1千万円までは保証をしてくれます。

しかし、貸株の場合はこの保証の対象外=つまり資産がゼロになる可能性があるのです。これこそが最大のデメリットとなるため、経営が危ないと考えられる証券会社では、当然ながら「貸株」をしない方が良いです。

  • 配当金相当額を受け取ったときには税制面で不利

貸株サービスでは配当金権利確定日に自動返却を行い、配当金を受け取れる設定が可能ですが、この設定をしなかったときは配当金相当額というのを受け取れます。

配当金の税率は20%ですが、配当金相当額は雑所得扱いとなるため、さらに税金を支払う必要性が出てくる可能性があります。ですから基本的には貸株を行う場合「自動返却」の設定は忘れずにしておきましょう。

  • 長期保有による株主優待が受けられなくなる可能性あり

株主優待の中には例えば3年保有で優待の額が増加するといった、長期保有でグレードアップする優待を行っている会社も多くあります。しかし、貸株をすると権利確定日に返却を行うが、返却後再度貸したときに株主の番号が変わってしまう可能性が高いです。

ですから長期保有のグレードアップを行っている株主優待対象銘柄は貸株をしない方が良いと言えます。

以上の3つのデメリットのリスクを加味したうえで、貸株を行うかどうか判断してみてください。あくまでも自己責任でお願いいたします。

貸株サービスおすすめ証券

貸株サービスを行っている証券会社はネット証券が多いです。

  • SBI証券
  • 楽天証券
  • カブドットコム証券

このあたりのネット証券会社はすべて貸株サービスがありますので、ぜひくわしく調べてみてください。

楽天証券での貸株サービスの手続き方法を解説

楽天証券ホーム画面の、国内株式→貸株→貸株一覧・貸出・返却と順番にクリックすると、自分の保有している銘柄が画面上に表示されます。

この画面上の一番右の株主優待・配当自動取得をクリックすると、さきほど説明した権利確定日に返却を行う設定が可能です。この設定は楽天証券では3種類ありますが、

  • ①金利優先

貸株の金利を優先する=自動返却をしない

  • ②株主優待優先

株主優待権利発生日に返却を行い、配当権利日には返却しない

  • ③株主優待・予想有配優先

株主優待と配当金の両方の権利日に自動返却を行う

以上の3つです。

基本的には貸株を行う場合、両方の権利日に返却を行う③で良いですが、配当がゼロの可能性が高い場合は、金利をもらった方がお得なため(今回の動画内ではプロルート丸光がこの優待なしで配当金も少ないに該当します)、この場合①の選択も考えられます。

また株主優待時に長期保有グレードアップのある会社は(今回の動画ではビックカメラなど)、貸株そのものをしない方が良いです。このように銘柄毎に選択していきましょう。

貸株設定のやり方(詳細は動画をごらんください)

貸株一覧・貸出・返却画面にある会社名をクリックすると、貸出可能数量というのが出てきます。まずはこの画面で貸株可能か確認しましょう。(買ってすぐに貸株ができるわけではないためです)

貸株一覧・貸出・返却画面の貸出指示をクリックすると、次の画面で貸出する数量を入力する画面へと移行します。その画面で貸株する数量を入力し確認ボタンを押したら、貸株サービスの設定が完了です。

貸株サービスに興味のある方は、一度確認してやってみましょう!

おすすめの記事