RSIは、多くのプロトレーダーから利用されている人気の高いテクニカル指標です。
RSIを使いこなせば、FX・株・ビットコインなど様々な相場を分析できるようになります。
FXトレードRSIの正しい使い方とは?
私たち個人投資家が株や為替などの金融トレードを行うためには、相場のテクニカル分析が必要不可欠です。
投資はギャンブルではありません。「勝てる見込みのある取引」だけを行うために、 RSIを利用した相場分析スキル を身に付けていきましょう。
テクニカル分析指標のRSIとは?
RSIとは、一定期間における価格の上下幅を利用して、相場における買いと売りの過熱感を教えてくれるオシレーター系インジケーターです。
移動平均線やボリンジャーバンドなどのトレンド系のインジケーターとはまた別の特徴があります。
そもそも現在価格が相場に対して「割安なのか?割高なのか?」が分からないと、買いと売りのどちらを仕掛けて良いのか分かりません。
また同時に、トレードで勝つためには 売買タイミング も計っていく必要があります。
RSIの見方・使い方
RSIをチャートに表示させると、上図のようになります。チャートの下部に別枠で表示されている青いラインがRSIで、0~100%までの数値を上下に行き来するように設計されています。
しかし実際にはRSIが0%や100%に届くことはなく、下限が30%付近まで、上限が70%付近までを推移します。
RSIが 70%を上回る と、買われ過ぎた買いポジションの決済注文や逆張りを狙うトレーダーが出始めるので、次第に売り注文が増えていき価格が下がってきます。
逆に RSIが30%を下回る と、今度は売られすぎた売りポジションの決済や逆張りを狙うトレーダーによって買い注文が増えていき、価格が上がっていきます。
◆RSIが30%に到達すると「売られすぎ」状態を示す買いシグナル
RSIの正しい使い方でFXチャート分析の視点が変わる
RSIを正しく使いこなせれば、初心者でもプロトレーダーと同じ視点でチャート分析が可能になります。
勝てるトレードの基本には、大きく分けて2つのパターンがあります。
- 価格が上げ止まった所の下がり始めで売り注文を入れる
- 価格が下げ止まった所の上がり始めで買い注文を入れる
例えば上図のように売りポジションを狙う時、勝てるトレーダーは皆、価格が大きく下がる前には既に売りポジションを持っているのです。
反対に買いエントリーを狙う場合は、価格が大きく上がる前には既に買いポジションを持っています。
価格が大きく下がったのを確認してから売りを入れたり、大きく上がったのを確認してから買いを入れていては勝てるようにはなりません。
つまり、大きな値動きが発生する予兆を察知して、事前に買いポジションや売りポジションを仕込んでおく必要があるのです。
RSIを使ってチャートを分析する
ここまでの説明で、RSIとは何なのか?RSIで何ができるのか?大まかなイメージは掴めたでしょうか。
次に、実際の相場でのRSI利用方法を詳しく見ていきましょう。
RSIとチャートを見比べてどの様にエントリーポイントを絞ったら良いのか、これから具体的な考え方を以下の4つに分けて解説していきます。
- ボックスレンジでの逆張り
- 高値圏での逆張り
- 安値圏での逆張り
- トレンドフォローの押し目買い/戻り売り
できれば自分の腑に落ちるまで、この4つのポイントは何度も読み込んで復習してくださいね。
ボックスレンジでの逆張り
RSIの非常にオーソドックスな扱い方が、 ボックスレンジでの逆張り です。一定の値幅でチャートが上下移動を繰り返す相場のことを、ボックスレンジ相場と言います。
図のようにほぼ同じ位置で支持・反発を繰り返すことから、上限ラインに当れば売りでの逆張り、下限ラインに当たれば買いでの逆張りを仕掛けていきます。
しかし、ボックスレンジでは価格が上下のラインを思いっきり抜いてしまうことの方が多く、図のようにきれいな形で形成されることは希です。
まずはRSIの設定で、40%と60%のラインを表示させておきましょう。
次に、エントリーまで下の表にまとめた2つのシグナルが発生するのを待ちます。
売りシグナル | 説明 |
---|---|
シグナル① | 実際の価格がボックスレンジ上限のラインにタッチする、もしくは上抜けする |
シグナル② | RSIの60%を上抜けしてから下抜けする(60%タッチでも良いが精度は下がる) |
買いシグナル | 説明 |
---|---|
シグナル① | 実際の価格がボックスレンジ下限のラインにタッチする、もしくは下抜けする |
シグナル② | RSIの40%を下抜けしてから上抜けする(40%タッチでも良いが精度は下がる) |
利確については、上限下限のラインまで引っ張ろうとすると逆行して減っていく含み益に耐える期間が発生します。ですので、上図の赤〇で示すように上下ラインよりも、ちょっと手前で決済してしまいましょう。
高値圏での逆張り
現在価格が日足や週足で 高値圏 に位置している時「上昇トレンドの終焉」を捉えたトレンド転換での逆張りを狙うことができます。
上昇トレンドの終焉は言い換えると、「過熱しすぎた買いの勢いの終了」を意味します。そしてRSIが示す30%や70%の数値は、買いと売りの過熱感を教えてくれる数値でしたよね。
つまり、買われすぎを示すRSI70%到達は、買いの勢いが終了しトレンド転換が起きやすい絶好のポイントになるのです。
上図のように高値圏で一つ目の山が形成された後、押し目を作って価格が再度上昇し始めた時点でダブルトップの形成を考え始めます。その後、RSIが70%に到達すると売りシグナルとなります。
もちろん、途中で切り返してこのまま高値更新を続ける可能性もありますので、 利確は赤丸の辺りがベスト です。利確の後に2波目を狙いたい場合は、青丸の辺りから戻り売りを検討します。
安値圏での逆張り
高値圏での逆張りと同じ要領で、 安値圏 でも売りの過熱感を示すRSI30%を活用したトレンド転換点での逆張りが可能です。
ただし今回の例ではRSI40%を利用しています。なぜかというと、今回狙うチャートパターンはダブルボトムではなく逆三尊(トリプルボトム)だからです。逆三尊の右肩上昇はRSI30%まで落ちてこない場合が多いので、そこまで待ってしまうと機会損失が増えてしまいます。
したがって、RSI30%まで引きつけずに40%を上抜けした時点で売りエントリーをします。
トレンドフォローの押し目買い/戻り売り
RSIは一般的に「レンジに強くトレンドに弱い」と言われていますが、上図のように買いと売りで緩急をつけているトレンドの場合はしっかりと機能します。
まずは事前に、
- 安値の切り上げ
- 直近のネックライン上抜け
の2点から上昇トレンドが発生していることを確認します。
その後は、RSI60%を下抜けて上抜けした瞬間に買いエントリーします。利確ポイントはRSI70%まで粘るか、60%~70%の間で自分が満足できる地点で決済しましょう。
図の例では、トレンドの強さを確認するために50%ラインも表示しています。RSIが50%よりも比較的上側を推移している間は、上昇トレンド継続中と判断できます。
逆に、50%の下側を多く推移するようになれば上昇トレンドが終了となり、今度は売り目線でのエントリーに絞っていきます。
ちなみに、下降トレンドの戻り売りを狙う場合は、RSI60%を上抜けて下抜けした瞬間に売りエントリーをしていけば大丈夫です。
RSIチャート分析で無料アプリを使う
RSIではFXだけでなく株式・バイナリーオプション・先物・仮想通貨など様々な金融相場で活用できます。
多くの場合は取引口座を開設をした時点で、各業者が提供している 無料の取引プラットフォーム が利用できるようになります。RSIは人気のインジケーターなので、ほぼ全ての業者の取引ツールに無料で組み込まれています。
それ以外にも、TradingViewやForexTesterといった無料のバックテストツールを利用して、RSIで様々なチャートを分析することも可能です。
まとめ
RSIをしっかりと使いこなせるようになれば、レンジ・トレンド転換・トレンドフォローなど様々な局面で有利なトレードができるようになります。
さらに、RSIは指標自体がとてもシンプルなので機能する時間軸は5分足~週足までと幅広く、FX・株式・仮想通貨など多くの金融取引にも利用できます。
是非今回の記事を何度も読み込んで、しっかりとRSIを使いこなせるようになりましょう。