バイナリーオプションの初心者にとって、ローソク足のチャート分析は難しいと勝手に想い込んではいませんか?
そこで、この記事ではバイナリーオプションの初心者でも使える ローソク足 に関する専門用語と分析方法について解説します。
バイナリーオプションの分析で必須のローソク足とは?
バイナリーオプションの初心者が 勝率 を上げるためには、チャート分析を避けては通れません。
チャート分析で必須となるのがローソク足ですから、基礎知識をしっかりマスターしましょう。
ローソク足とは分析手法?
ローソク足は、バイナリーオプションに限らず、株式投資やFX投資でもよく使われるチャート分析の手法です。
一般的にローソク足とは、ある一定期間内の相場において4種類の値動きのデータを時系列にまとめて表示したものです。
その様子がまるで1本のローソクが画かれたように見えることから、 ローソク足 と呼ばれるようになりました。
今では国内外を問わずローソク足が投資では日常的に用いられており、もっともポピュラーな存在です。
ちなみに、海外ではローソク足のことをキャンドルチャートと言います。
ローソク足のチャートに表示される時系列の期間は、1年・1ヶ月・1週間・1日などです。
ローソク足の時系列が1時間単位のものを 1時間足 、1週間単位のものを 週足 と言います。さらに細かい単位でローソク足のチャートを分析することも可能です。
ローソク足の始値・終値から何を読み取れる?
ローソク足で表示される4種類の値動きとは、
- 始値
- 終値
- 高値
- 安値
のことを指します。
これまでバイナリーオプションなどの投資の経験がない人でも、テレビのニュースでこの4種類の言葉は頻繁に耳にしているはずです。
英語で表記すると、始値のことを「OPEN」、終値を「CLOSE」、高値を「HIGH」、安値を「LOW」と言います。
ローソク足の始値から終値までの間、相場は1分1秒たりとも休むことなく、常に価格が変動しています。
その中でもっとも上昇した時の価格のことを高値と良い、もっとも下落した時の価格を安値と言います。
ローソク足の「ヒゲ」は何を意味する?
ローソク足のチャート表では「 ヒゲ 」という言葉がよく使われますが、そもそも何を意味するのでしょうか。
1本のローソク足には、縦の長方形の上に1本の細い線、そして長方形の下にも1本の細い線があります。
長方形の上のヒゲのことを上ヒゲ、長方形の下のヒゲのことを下ヒゲと言います。
ローソク足を見る時は、この「ヒゲ」が重要ポイントになります。
ヒゲの見方の重要性については、5番目の「ローソク足のヒゲの見方と実際の分析方法」の項目で詳細をお伝えします。
陰線と陽線の違いとは?
ローソク足には「陽線」と「陰線」の2種類の線がありますが、この違いはどのような感じなのでしょうか。
陽線とは、終値よりも始値の方が価格が高いことを指します。陽線の場合は、長方形のローソクの部分を白抜きで表示します。
陰線とは、終値の方が始値よりも安いことを意味しており、長方形のローソクの部分を黒く塗りつぶして表示します。
ローソク足の色を見るだけで、陰線か陽線かすぐに見分けることができます。
丸坊主とはどんな現象?
ローソク足で丸坊主という言葉がよく使われるのをご存知でしようか。
丸坊主とはローソク足に上下ともにヒゲがまったくついていない状態のことを指します。
ローソク足の種類と形によって相場を分析する
ローソク足にはさまざまな種類があり、その形状によって相場についてある程度分析することが可能です。
ここでは、
- 上昇トレンド
- 下降トレンド
- ボックス相場
の3つのパターンについて解説しましょう。
上昇トレンドのパターン
上昇トレンドになると 陽線 が出現しやすくなります。
全体的にローソク足が右肩上がりの傾向がみられます。
緩やかに右肩上がりになる場合もあれば、急速な右肩上がりが見られる場合もあります。
好材料が出ており、投資家が積極的に「買い」の意欲が増してくる時期でもあります。
下降トレンドのパターン
下降トレンドになると、ローソク足には 陰線 が出現しやすくなり、上昇トレンドとはまったく逆の動きになります。
ローソク足が全体的に緩やかな下降状態、または急速な下落状態に陥ることもあります。
下降トレンドになると悪材料が出てしまうこともあり、投資家は「売り」の取引を行う傾向にあります。
「売り」取引がしばらくの間は断続的になることもあります。
ボックス相場のパターン
ボックス相場とは、上昇トレンドてもなく下降トレンドでもない状態、全体的に平らで横ばいの状態のことを指します。
ある一定の価格幅の範囲内で少しずつ価格が上がったり下がったりしている状態、これが長期的に継続することをボックス相場と言います。
ボックス相場が続いている間は、ローソク足の最上部と最下部を1本の線を結ぶと、ほぼまっすぐな状態になります。
それが箱のように見えることから、ボックス相場と呼ばれるようになりました。
ひとつの箱の中でもみ合いを繰り返しているように見えることから、ボックス相場のことを「もみ合い」と呼ぶこともあります。
レンジとは英語で「range」「範囲」という意味を表わします。
この他にも「持ち合い相場」「往来相場」といった呼び方もあります。
ボックス相場が続いている場合、ローソク足の最上部を1本の線で結んだ上値抵抗線に着目してみましょう。
さらに、ローソク足の最下部を1本の線で結んだ下値支持線にも着目します。
逆に下値支持線からさらに下がった場合は、下降トレンドに入ってしまう可能性があります。
テクニカル分析の重要性について
ここまでは、ローソク足の形状・パターンについて3つの種類について解説しました。ここからは実際にバイナリーオプションで相場分析をする際にどうやって活用できるかをお伝えしていきます。
チャートを用いて分析を行うことを投資の専門用語では テクニカル分析 と言います。
通常、株投資を行う場合はテクニカル分析とともにファンダメンタルズ分析を行うことも重要です。
ファンダメンタルズ分析とは、企業概要(業績や資本金、経営状態など)を把握することです。
FX投資を行う場合は、通貨の特徴を詳しく把握する必要があります。
しかし、バイナリーオプションの取引では、基本的にHigh・Lowのいずれかを選択する手法です。
そのため、株やFXのようにファンダメンタルズ分析の必要性はそれほど高くはありません。
その分、しっかりとローソク足によるテクニカル分析を行うことが重要であると言えます。
ローソク足の大陽線、大陰線に注目しよう
バイナリーオプションの取引において、ローソク足の着目すべき重要ポイントは 大陽線 と 大陰線 であることをご存知でしょうか?
ローソク足のチャートで大陽線・大陰線の現象が発生するタイミングをしっかりと見極めることが肝心です。
まずは、大陽線・大陰線の定義と見極め方をしっかり抑えておきましょう。
大陽線・大陰線とは何か?
ローソク足のチャート表には陽線・陰線はよく見られる現象ですが、時には極度に長い陽線が表れることがあります。
また、時には極端に長い陰線が出ることもあります。
このような現象のことを大陽線・大陰線という言葉で表わします。
しかし、大陽線は1本のローソク足だけを見て勝手に自己判断するのは難しいです。
大陽線の場合は、なるべく上ヒゲがついていない方が好ましいです。
ただし、なるべく下ヒゲがない状態であることが理想的です。
大陽線と同様に、大陰線も1本のローソク足だけを見て勝手に判断することはできません。
実際に大陽線・大陰線であるかどうかを確認する際には、ローソク足のチャート表を細かく見て分析する必要があります。
大陽線・大陰線はいつどんな時に出現する?
大陽線・大陰線は、いつどんな時に出現するのでしょうか。
大陽線・大陰線は、相場に 急な変動があった時 によく見られます。
投資の世界においては、大陽線が出現する場合は、投資家から一方的に買いの取引が継続している状態です。
これによって、為替レートが跳ね上がっている状態です。
大陰線の場合は、大陽線とは真逆のパターンです。投資家から一方的に売りの取引が続いていて、為替レートが下落している状態であることを示します。
大陽線・大陰線を上手に活用するには
それでは、大陽線・大陰線をバイナリーオプションの取引で上手に活用するには、どうすれば良いのでしょうか。
バイナリーオプションの投資家の中には、ローソク足のチャートに大陽線・大陰線が出現するタイミングを見計らってからエントリーする人もいます。
その理由は、大陽線・大陰線こそがトレンド反転の兆候であると判断する傾向が強いからです。
しかし、大陽線が高値圏に入った時に出てきた場合は要注意です。
値上がりするどころか、逆に 下落または暴落する傾向 にあります。
為替レートが右肩上がりに伸び続けた場合、バランスを維持しようとして反発する傾向にあります。
バイナリーオプションの取引では、購入するタイムリミットの直前のタイミングで大陽線が出た時に「Low」に決定して投資すれば、利益が得られるチャンスがあります。
大陰線が安値圏の時に出現した場合は、「High」に決定して投資をすることによって、利益が期待できます。
大陽線・大陰線の注意点とは
ローソク足のチャートで大陽線・大陰線が出現した場合、それをトレンド反転の兆候として受け止め、取引に活用するケースは多いです。
大陽線・大陰線が出現したからといって、過剰に期待して思い切った取引をするのは控えるべきです。
ローソク足の十字線が出たあとの分析
ローソク足には 十字線 と呼ばれる現象があり、いくつかの種類があります。
ここでは、十字線が出た時にどのように分析するか、解説していきます。
足長十字線とは
ローソク足の縦型の長方形の部分の上と下にヒゲが長く伸びている状態です。
これは、高値と安値の両方に長く伸びていて、陽線と陰線はほとんど見られない状態です。
足長十字線が出てきた時は、売りと買いが拮抗している状態であると読み取ることができます。
拮抗とは勢力がほぼ同等の状態にあり、お互いに張り合っている現象のことを指します。つまり、足長十字線は、 通貨の売り・買いの取引 がお互いに張り合っているものと判断することができます。
トンボとは
トンボの形によく似ていることからこの名がついたのですが、投資の世界では安値の方向にヒゲが長く伸びた状態です。
トンボが出現した時には、陽線・陰線はほとんど出ていません。
トンボが出現した時には トレンドが転換するサイン であるとも受け取れますが、なかなか値上がりしない状態です。トンボが出現した場合、下日毛の長さに着目してみましょう。
下ヒゲが長ければ長い状態であるほど、今後はダイナミックに転換する可能性が高いと言う見方もあります。
トウバとは
トウバもトンボと同様にトレンドが転換するサインではありますが、トンボとは逆に値下げ方向に行きにくい状態です。
ヒゲの部分が大きく高値の方向に伸びていて、陽線・陰線はほとんど出てきません。
トウバの名は、その形が1つの塔のように見えることに由来しています。
トウバが出現した場合、下のヒゲが長ければ長いほど、今後は大きく転換する可能性が高いと予想されます。
ローソク足のヒゲの見方と実際の分析方法
ローソク足のチャート表で、分析力を高めるにはヒゲの見方について正しく知っておくことが重要です。
陽線で上ヒゲが長い状態の時は?
陽線で出現して上ヒゲが長い場合は、終値と高値に格差が生じており、価格が上昇するパワーが弱い状態にある時であると考えられます。
陽線で下ヒゲが長い状態の時は?
陽線が出現して下ヒゲが長く伸びている場合は、始値と安値に差が生じており、価格が上昇するパワーが強い状態にあると判断されます。
陰線で上ヒゲが長く伸びた時は?
陰線が出現して上ヒゲが長く伸びた状態にある時は、始値と高値に格差が生じており、 価格が下落する力が強い ものと考えられます。
陰線で下ヒゲが長く伸びた場合は?
ローソク足に陰線が出現していて下ヒゲが長く伸びている場合は、終値と安値に格差が生じている状態です。陰線で下ヒゲが長く伸びると、 価格が下落する力が弱い ものと見られます。
まとめ
この記事では、チャート分析で必須のローソク足の見方について、お伝えしてきました。
ヒゲ・陽線・陰線・ボックス相場など次から次に専門用語が出てきて、すぐに理解するのが難しい部分があるかもしれません。
最後の総まとめとして、この記事の重要ポイントについて要約してお伝えしましょう。
実際にバイナリーオプションの取引を行う場合は、まずはローソク足の見方を正しく理解しておくことが重要です。
- 実際に取引を行う前にローソク足の形状を見て今後の値動きの動向を分析する必要がある
- ローソク足の大陰線・大陽線について着目する必要はあるが、必要以上に過信すべきではない
- ローソク足の十字線にも着目して細かく分析する力を養うことも必要
バイナリーオプションの勝率を上げるためのファーストステップとして、ローソク足の専門用語を正しく理解することが大切です。ローソク足による分析方法は、バイナリーオプションの初心者でもけっして難解なものではありません。