XMでは通貨ペアの他にも売り買いできるものがあります。たとえばその一つがCFDエネルギー商品として 原油 があります。
XMでの取引における原油の種類と違い
XMで取引できる原油には、主にOIL(原油)とOIL Mn(原油ミニ)の2種類があります。それぞれにはどのような違いがあるのでしょうか。
OIL(原油)
XMで売り買いできる1つ目の原油は『 OIL 』(オイル)と表記される原油です。
世界中には様々な場所で採掘された原油が取引されていますが、XMでは『ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)』というアメリカ合衆国のテキサス州で採れたものを売買することができます。
世界的にも非常にメジャーな原油として認識されており、世界の原油価格の基準ともなっています。
OIL Mn(原油ミニ)
XMで売り買いされているもう一つの原油は『 OIL Mn 』です。
これは原油の種類が異なるのではなく、最低取引単位の量が違います。
- OILは1ロット100バレル
- OIL Mnは1ロット10バレル
1ロットあたりの量が少ないため、数百円から数千円のわずかな自己資金でも売ったり買ったりできるというのが魅力です。
XM原油の取引時間は?
OILもOIL Mnも売り買いできるタイミングは同じですが、冬時間とサマータイムでやや取引時間に違いがあることを覚えておきましょう。
XMにおける原油の取引時間は、 冬時間 で月曜日の07時05分から土曜日の05時10分です。平日であればほぼ24時間可能ですが、05時55分から07時05分は休場時間があるので注意が必要です。
サマータイム になると取引時間が1時間早まります。月曜日の06時05分から土曜日の04時10分までが原油の取引時間となります。休場時間も変わり、平日の04時55分から06時05分までです。
ちなみに冬時間からサマータイムになるのは毎年3月の最終日曜日の午前1時、サマータイムから冬時間になるのは毎年10月の最終日曜日の午前1時です。
取引時間はMT4で確認できる
XMの原油を売り買いできる時間はこのように決まっていますが、MT4でも 原油の取引時間 を確認することは可能です。
【確認方法】
- MT4の中で銘柄と取引価格が表示されている画面を見る
- OILやOIL Mnといった取引時間を確認したい銘柄にカーソルを合わせて右クリック
- 直近1週間で売り買い可能な時間が表示される
ただしMT4で表示される取引時間は本社のあるキプロスの時間となっています。通常の冬時間の場合、XMが本社を置くキプロスは世界標準時GMTで+3、日本は+9なので、MT4で表示されている時間に6時間を足せば日本時間に換算できます。
もし冬時間中に月曜日の取引時間が01時05分から23時10分と表示されているのであれば、それぞれに6時間を足して、07時05分から翌日の05時10分までが取引時間であると計算できるのです。
祝祭日等の取引時間に注意
XMで原油を売り買いする場合、特別な日に市場が開いている時間帯には注意が必要です。クリスマスの前日やクリスマス、年末年始は休場になったり、閉場時間が早まったりします。
土日は基本的に市場は閉まっていますが、お盆休みやゴールデンウィークなどの日本特有の祝日は原油の売り買いが通常通りできることがほとんどです。
XM原油の必要証拠金の計算方法とレバレッジ
では具体的にXMで原油の売り買いをする場合の 必要証拠金 の計算方法とレバレッジについて解説していきます。必要証拠金を計算するための式は次の通りです。
この計算式において、証拠金率はFX業者によって異なりますが、XMの場合には1.5%、つまり 0.015で固定 されています。
最低取引単位はOILで100バレル、OIL Mnで10バレルです。XMのFXでは最低ロット数が0.01ですが、石油の場合には最低1ロットから売り買いが行えることになっています。
たとえば原油価格が39ドルの時、ある利用者が3ロットのOILを買うとすれば、必要証拠金はいくらになるでしょうか。
ドル円が110円だとすれば、19.305円の必要証拠金があれば原油の売り買いが行えるのです。
ちなみに最大保有ロット数はOILの場合400、OIL Mnの場合4,000と定められています。さらにレバレッジは66.6倍に固定されています。証拠金率が1.5%とレバレッジ66.6倍はほぼ同じ意味なので、利用者が倍率を変更することはできません。
もしFXで200倍や500倍といったハイレバレッジを楽しんでいたとしても、原油ではレバレッジが66.6倍で固定されます。
ロスカットされないように注意が必要
XMで原油を売ったり買ったりする場合には、 ロスカット に注意を払う必要があります。しっかりと含み損や口座にある金額を見比べつつ売り買いしないと、知らないうちに損失が膨らんで強制的に決済されてしまう恐れがあるからです。
XMのロスカットラインは証拠金維持率20%です。他のFX業者と比較してもかなり低いですが、証拠金維持率が2割を切らないよう常に注意を払いましょう。
とくに注意が必要なのは、土曜日に売り買いしたまま週末を迎える場合です。週明けに相場が大きく動くと急にロスカットされることもあり得ます。
XM原油(OIL)の先物の決済日を確認する方法
XMの原油先物の売り買いで覚えておくべき別のポイントがあります。それが『限月』です。原油は今ある資源や品物、通貨を売り買いしているわけではなく、将来のある期日に定められた価格で売ったり買ったりするという仕組みになっています。
したがって原油先物を買っておいてずっと持ち続けるということができません。そのため限月という満期日が決められており、限月を迎えると強制的に決済されてしまいます。
XMでは原油の売り買いをしたいと思っても、 最長で3ヶ月 しか保有することができません。もし気づかないうちに限月を迎えてしまうと、大きな損失を被ってしまう恐れもあります。
XMの原油を売り買いするのであれば、XMの公式サイトから限月についてしっかり確認するようにしましょう。
もし限月を迎えても保有している原油がある場合、強制的に決済されてしまい、含み損があるなら損失が確定します。含み損がある状態でも価格が回復するまでポジションを持つことができないので、いつまで原油先物を保有し続けられるかについては常に確認しながら取引を行うようにしましょう。
XMで原油取引をするメリット
XMで原油トレードは、
- ゼロカットシステムにより追証が無いので損失を限定できる
- 66.6倍までのレバレッジで証拠金の損失リスクを限定できる
というメリットがあります。ではそれぞれのメリットについても詳しく解説していきます。
ゼロカットシステムによりリスクを限定できる
XMで原油を取引する大きなメリットといえるのが、『 追証なし 』、『 ゼロカットシステム 』です。これは非常に重要なポイントとなります。というのも、追証なしとゼロカットシステムによって大きな損失を被らずにすむからです。
FXというと莫大な借金を負う危険があると思われがちですが、XMの原油取引に関してはその危険性はほとんどありません。
たとえば現在の値段が39ドルの原油を2ロット売り買いするケースを考えてみましょう。
ある国内FX業者はレバレッジ20倍で追証ラインが証拠金維持率100%、XMは66.6倍です。利用者の口座に必要証拠金しかないとします。ドル円を110円とすればある国内FX業者の口座には42,900円、XMの口座には12,870円入っていることになります。
ここで39ドルだった原油が37.5ドルに下落したとしましょう。すると200バレル×1.5ドル=300ドル(33,000円)の含み損が発生したことになります。
あるFX業者の口座には9,900円しかお金が残っておらず、証拠金維持率は24%となり追証ラインを下回ります。もしこのまま取引を続けたいのであれば、証拠金維持率が100%になるまで追証が31,350円必要となります。
しかしXMの場合には証拠金維持率が20%になった時点で強制ロスカットとなり、口座のお金が無くなった時点でゼロカットシステムが発動します。
66.6倍までのレバレッジで証拠金の損失リスクを限定できる
XMで原油を売り買いする別の利点は、 66.6倍のレバレッジ倍率 です。レバレッジ倍率が高いと大損してしまうのではないかと不安になるかもしれませんが、実はそうではありません。ハイレバレッジで原油を売り買いするのは必ずしも悪いことではないのです。
たとえばある国内FX業者はレバレッジ倍率10倍、強制的に決済されてしまう証拠金の維持率が100%だとしましょう。
もし1バレルあたり39ドルの原油を200バレル売り買いするとすれば、必要証拠金は780ドルとなります。一方でXMの場合にはレバレッジ倍率が66.6倍と固定されているので、必要証拠金は117ドルです。
口座の中には必要証拠金のみがある状態で売り買いを始めます。国内FXであれば原油の価格が下がると追証が要求され、さらにお金を振り込まなければならないという状況が生じ得ます。
しかしXMではどれほど損失が出たとしても、ゼロカットシステムが発動して117ドルの必要証拠金を失うだけです。
原油と原油ミニの使い分け
XMで売り買いすることができる原油には原油(OIL)と原油ミニ(OIL Mn)とがあります。ではこの2つはどのように使い分けるべきなのでしょうか。
まず原油ミニ(OIL Mn)は、自己資金の少ないトレーダーの方にとくにおすすめです。というのも、原油ミニ(OIL Mn)は1ロットが10バレルと小さいという特徴があります。
もし1バレルの値段が39ドルだとすれば、必要証拠金が5.85ドル、ドル円を110円とすれば644円で売り買いができるということになります。
数百円から数千円でも売り買いができるという点で、初めてXMの原油を取引する方や、大きなロットは少し怖いという方にぴったりの銘柄となっています。
一方で 自己資金が豊富な方 は、原油(OIL)がおすすめです。こちらは最低取引単位が100バレルなので、より大きい金額の売り買いができるというのが魅力の一つです。
さらに価格もスプレッドも、原油ミニ(OIL Mn)と変わらないので、自己資金が潤沢なのであれば原油(OIL)の方がより多くの利益を上げられるチャンスがあるのです。
XMで原油取引するためのMT4の設定手順と表示方法を解説
XMで原油を売り買いするためには、FXと同じMT4を使用します。
- まずMT4を立ち上げます。
- 『表示』の下にある上下の矢印が描かれた『気配値』のボタンをクリックすると、通貨ペアなどの一覧が表示されます。
- 気配値にカーソルを合わせて右クリックし、出てきた選択肢の中から『すべて表示』を選びます。
- すると原油(OIL)と原油ミニ(OIL Mn)が限月ともに表示されるはずです。
- 売り買いしたい銘柄の上で右クリックして『チャートを表示』を選択すると4時間足のチャートが表示されます。
最初の設定で4時間足のチャートが表示されるようになっているので、利用者の好みでチャートを変更することもできます。
MT4のダウンロード、設定手順 に関しては以下の記事をどうぞご覧ください。
XMにおける原油(OIL)のスワップとスプレッドを他社比較
XMで原油を取引する前に、本当に利益が出るのか不安に思う方も少なくありません。しかし結論からいえば、XMは他の海外FX業者、国内FX業者と比較してもおすすめです。
その理由が『 スプレッド 』と『 スワップポイント 』です。
スプレッドとは、原油を売る時の価格と買う時の価格の差を意味しています。この差が小さければトレーダーに有利となります。
一方でスワップポイントとは、通常通貨同士の金利の差を意味しており、毎日付与される金利のようなものです。金利の低い通貨を売って金利の高い通貨を買った場合には、その差によってスワップポイントを獲得できます。
ただし逆のパターンもあります。金利の高い通貨を売って金利の低い通貨を買った場合、スワップポイントを支払わなければなりません。これをマイナスのスワップポイントと呼びます。
通貨ペアによってはかなりのスワップポイントが付与されるため、金額は少ないとしてもとても魅力的な利益となります。
しかし原油でのスワップポイントは、売ったり買ったりするポジションを保つための利息のようなもので、売っても買ってもマイナスのスワップポイントがつきます。つまり原油を買っても、売ってもFX会社が定めたスワップポイントを毎日支払わなければならないのです。その点を踏まえて以下の表をご覧ください。
会社名 | スプレッド(USD) | マイナススワップポイント |
---|---|---|
XM | 0.05 | スワップなし |
AXIORY | 0.04 | ロング-0.67 ショート-0.11 |
TITAN | 0.069 | ロング-3.26 ショート-0.66 |
FXDD | 0.08 | ロング-7.59 ショート-17.79 |
HotForex | 0.03 | ロング-1.8 ショート-1.8 |
この表から分かるように、XMのスプレッドは0.05ドルと他の海外FX業者と比較してもそれほど高いというわけではありません。
その一方でXMではマイナススのワップポイントが無いというのが大きな特徴です。
他の海外FX業者では毎日マイナスのスワップポイントを利息として支払わなければなりません。一回の支出はわずかであっても、毎日となるとかなりの費用となります。
原油の場合 限月 があるのでずっとポジションを持ち続けることはできませんが、ずっと原油の取引を続けていきたいと思っている方にとっては、マイナスのスワップポイントはかなりの負担になるでしょう。
せっかく原油の取引で利益を得られても、マイナスのスワップポイントによって利益が圧縮されてしまうこともありえます。
まとめ
XMで原油を売り買いするのは決して難しい事ではなく、成功の可能性も十分あることが分かりました。
XMが海外FX業者であることや、原油が先物取引であることなどを考えると、やや怖さを感じる方もいるかもしれません。しかし XM は66.6倍というレバレッジ倍率や追証なし、ゼロカットシステムなど、トレーダーにとって非常に有利な条件が揃ったFX業者です。
価格の変動にしっかりついていけば、短期間で非常に大きな利益を上げられる可能性も十分にあります。
その一方で取引時間や証拠金などについてよく理解した上で、自己資金の量に応じて原油(OIL)や原油ミニ(OIL Mn)を使い分けていけば、大きな損失を被るのを避けられるでしょう。ぜひXMの原油取引を上手に活用してみてください。