投資やギャンブルなどで絶対に負けない手法として有名な マーチンゲール法 を知っていますか?勝つまで投資金を倍々に増やしてく方法ですが、無限の資金力がある、という条件付きではあります。
バイナリーオプションをやる人の中でもこのマーチンゲール方を使っている人がいるのは事実です。しかし、バイナリーオプション業者のハイローオーストラリアではマーチンゲール法を繰り返していると口座凍結の原因となるという噂も出ています。これは果たして本当なのでしょうか?
マーチンゲール法とは一体何?
マーチンゲール法とは、勝率50%で配当倍率2倍の賭け事によく使われる手法の一つで、負ける度に掛け金を2倍に増やしていけばどんなに負けても最後の勝ちで絶対に利益が残るというギャンブルの必勝法です。
例えば1回目の取引で1000円負けた場合、2回目の取引では2000円掛け、2回目も負けた場合は3回目の取引で4000円掛け、さらに負けたら4回目は8000円・・・・・、というように連続で負けるたびに掛け金を倍にしていきます。
このシミュレーションを見て分かる通り、3連続失敗しても4回目に勝てばトータル損失7000円を上回る8000円の利益を得ることができます。
ハイローオーストラリアでマーチンゲール法は禁止されていない
ハイローオーストラリアは、 ペイアウト倍率約2倍(取引種類によって異なります) で最低金額が1000円からHigh/Low取引が利用できる海外のバイナリーオプション業者です。
1000円から少額取引ができ他の業者と比べてもペイアウト率も高めに設定されているため、ハイローにてマーチンゲール法の運用が可能かどうか検討している方も多いかと思います。
結論から言いますと、ハイローオーストラリアの利用規約の中にはマーチンゲール法を利用した取引手法を明確に禁止している条文はありません。
マーチンゲール法を避けるべき理由
ただし、ハイローオーストラリアでは「1オプション500万円まで、1エントリー20万円まで」と利用金額に制限が定められているので、勝つまで掛け金を倍にし続けるマーチンゲール法は 実質的に利用不可能 となっています。
仮に最低金額の1000円でスタートしても、7回負けると128,000円の掛け金となり、8回目は20万円を超えてしまいますので、マーチンが終わってしまいます。またペイアウト率が2倍を下回る取引方法では、2倍のマーチンゲール法では全く利益が出ませんので、少し倍率を増やす必要があります。
ちなみにネット上では、「ハイローオーストラリアでマーチンゲール法を行ったら口座凍結された!!」という事例が噂として出回っています。
しかし実際のところは、「マーチンゲール法を採用している 自動売買ツール が検知されたため口座が凍結された」というケースが一般的なようです。
口座凍結に関しては以下の記事も参考にしてください。
取引上限額までマーチンゲール法を適用させた場合
ここまででマーチンゲール法の概要とハイローオーストラリアでの利用可否については理解できましたか。
それでは次に、ハイローオーストラリアの取引上限額までマーチンゲール法を適用させた場合どうなるかを見ていきましょう。
下の表は、勝率50%でペイアウト率1.88倍とした場合のマーチンゲール法での取引結果早見表です。
1エントリーの上限額が20万円なので、最大8回までマーチンゲール法が利用可能であることが分かりますね。
ちなみにハイローオーストラリアではできませんが、10回連続で負けた場合の合計損失額は102万3千円です。確率的には0.1%ですが、想像するだけで恐ろしいですね。
8回連続負けでも合計損失額が25万5千円なので、この表を見ただけでも マーチンゲール法はリスクが高い手法 であることが何となく分かると思います。
ここで一番注目して欲しいのが、『5回目以降は勝っても最終損益がマイナスになる』ということです。
「えっ?なんで!?」と思った方も多いと思いますが、理由は簡単で、配当倍率が1.88倍だからです。
そもそもマーチンゲール法は配当倍率2倍以上で運用するためのロジックなので、2倍以下の倍率であれば回数を重ねるほど不利になっていきます。
つまり、ハイローオーストラリアでマーチンゲール法を利用した場合、4回連続負けた時点で920円以上の損失が確定するということです。
ただ4回連続負ける確率は6.25%なので、よっぽど運が悪くなければその前に何度か勝っていて40円~1000円の利益が積み重なっているはずです。したがって、4回連続負けた時点で必ずしも元金がマイナスになる訳ではありません。
それでもマーチンゲール法をやる場合の注意点
先ほどご紹介した2つの早見表を見比べれば分かると思いますが、そもそも論として配当倍率が2倍未満であるバイナリーオプションではマーチンゲール法のロジック自体が成立しません。
故に、よっぽど綿密に独自の管理法を構築できなければ、安易にマーチンゲール法を利用するべきではありません。
参考までに先ほどのペイアウト率1.88倍の表から考えると、3回連続負けを引いてしまう前に最低でも7000円分勝っておかないと元金自体がマイナスになるので、それまでに10回以上は勝ちを重ねておかないと厳しいです。これでは対策を立てようもありません。
それでは、初心者がマーチンゲール法を利用する際に特に注意すべき点をまとめます。
メンタルがやられてしまい資金管理ができなくなる
まずは以下の状況を想像してみて下さい。
7000円の損失を取り戻すためには、もう一度3回連続負けを引いてしまう前に7~10回程度の勝ちが必要だ。3回連続負けをもう一回引かないようお祈りしながら、なんとかマイナス7000円の回収期間を乗り越えた。
やっとここから、純利益が出るトレードが始まるぞ。だけど、12.5%の確率でまた3回連続負け(損失回収期間)が発生するんだよな・・・・。しかも、さっきの負けを回収するためにもう既に勝ちを重ねてきてるんだよなぁ・・・・。』
どうですか?想像しただけで発狂しそうなくらいメンタルが追い込まれると思いませんか。
こうしていずれは地道な損失回収期間に耐えられなくなり、「勝てばいいんだ」と言って4回目、5回目とマーチンゲール法を続けて口座の資金を全部吐き出してしまうのです。
勝率の意識が疎かになる
マーチンゲール法が有効になる本来の条件は「勝率50%で配当倍率2倍以上」でしたよね。
元々は完全ランダム勝負で配当2倍以上のギャンブルにおいて絶対に負けないために考えられた手法なので、そこには「 勝率 」という概念は含まれていません。
しかし、実はここに大きな落とし穴があって、ハイローオーストラリアの配当倍率は1.88倍ですので勝率50%で機械的なトレードをした場合は、確率論でいうと確実に損益がマイナス方向に進みます。
つまり、本来勝率を上げていかなければならないバイナリーオプション取引において、勝率アップを無視したマーチンゲール手法を取り入れること自体が間違っているのです。
まとめ
いかがでしたか。ここまでの説明を聞いて、勝率の上げ方がまだ分からない初心者が安易にマーチンゲール法を利用することはリスクでしかないと、しっかり理解できたでしょうか。
僕自身はマーチンゲール法は最大でも2回までと決めています。2回までであればギリギリ許容できるレベルのリスクですので、アリだと思いますが、ご自身のルールをしっかり決めて使ってみてください。
もちろんチャートの分析能力も必要になります。まずは初心者でも扱いやすいサインツールの利用を検討してみるのもいいですね。