ローソク足から売り買いのシグナルを読み解く方法

FXや株では、殆どのトレーダーがテクニカル分析にローソク足を使用しています。なぜなら、ローソク足の形状を見るだけで買いの勢力と売りの勢力の力関係が一目で理解できるからです。

トモヒロ
今回は、ローソク足の売買シグナルについて詳しく解説していきますので、トレードで勝てるようになりたいという方は是非最後までチェックしてくださいね。

ローソク足から分かること

始値や終値など、ローソク足の基礎は理解できましたが、中々トレードで勝てるようになりません。

そうですね。
ローソク足を読めるようになったとしても、買いと売りどちらで攻めるべきか、どのタイミングでエントリーするべきかチャートを見て瞬時に判断できるようにならなければトレードで勝つことはできません。

そのためにはローソク足チャートを読む練習を重ね、沢山の実践経験をを積んでいかなければなりません。

POINT
ローソク足には 特定の買いサイン、売りサイン が存在します。
売り買いが集中しやすい局面においてそれらのサインが発生すると、特定のトレーダー心理が働きやすくなるので相場の次の動きが読みやすくなります。

ローソク足の買いサイン・売りサインについて詳しく知りたい方はこちらの関連記事をご覧ください。

ローソク足から相場の動きを予測する

まずは全体像をつかむために、ローソク足を利用したテクニカル分析は通常どの様に行うのか、実際のチャートで具体例を挙げながら解説していきましょう。

高値圏から下降が始まる瞬間を捉えるチャート分析

こちらは高値圏から下降が始まる瞬間を捉えるチャート分析になります。

まず、何度もサポートされているネックラインを起点にして三尊と呼ばれるチャートパターンが形成されていますね。

それを前提に考えた場合、①で囲ったところでローソク足の売りシグナル「上影陽線」と、その直後に「陽線→陰線」のはらみ線(売りシグナルが形成されています。

つまり、

  • 高値圏であること
  • 三尊の右肩が形成される局面
  • ローソク足の売りシグナルが2つ連続発生

という非常に優位性の高い売りポイントであることが分析できます。

また、②の部分は三尊のネックライン下抜けからの 戻り売りを狙う局面 になります。

ここでは、下影陽線を付けて微妙に押し返すものの次のローソク足で「陽線→陰線」のつつみ線(売りシグナル)となっていることから、「買い勢力が売り勢力に負けた」という分析ができます。

よって、この後相場がさらに下落する結果となった訳です。

ローソク足の買いシグナル

きちんと勉強した通りローソク足の売買シグナルでエントリーしているのに、なぜか毎回損切に合ってしまいます。

実は、ローソク足の売買シグナルはそれ単体で判断すると多くの場合 だまし に合います。

つまり、以下に挙げる3つの局面とローソク足の売買シグナルを複合的に分析をすることで、だましを上手く回避した有利なトレードが可能となるのです。

上昇トレンド時における重要な3つの相場局面

  • トレンドの押し目
  • 重要な水平線での反発
  • トレンドラインでの反発

上昇トレンドの押し目を狙うローソク足パターン

ではまず、上昇トレンド発生中における優位性の高い押し目買いパターンをご紹介します。

上昇トレンドの押し目を狙うローソク足パターン

こちらの図は上昇トレンドの第2波を狙った押し目買いポイントの分析例です。

まずは、何度もレジスタンスとして機能している水平線を上抜けて上昇機運が高まり始めたことを確認します。

次に、上昇のトレンドラインが引けるようになるまで一旦価格が下がってくるのを待ちます。

POINT
この時、以前レジスタンスとして機能していた水平線がサポートに切り替わっていることが確認出来たら、後はローソク足を注意深く観察して買いサインを探していきます。

①の局面では、方向転換の買いサインとして非常に重要となる長い下影陽線がトレンドラインにタッチする形で発生しています。

また②の局面では、水平線サポート+トレンドラインタッチ+大陽線という非常に強力な買いサインが重なっていますね。

トモヒロ
こういった場面では押し目買いを狙うトレーダーが新規参入してきやすいので、同じローソク足の買いサインでも優位性が断然違ってきます。

ローソク足の売りシグナル

では反対に、下降トレンド発生中における優位性の高い戻り売りパターンもご紹介しましょう。

上昇トレンドの時と同じように、ここでも以下に挙げる3つの相場局面にタイミングを合わせ、ローソク足売りサインのだましを回避することが大切です。

下降トレンド時における重要な3つの相場局面

  • トレンドの戻り目
  • 重要な水平線での反発
  • トレンドラインでの反発

下降トレンドの押し目を狙うローソク足パターン

それでは、下降トレンド発生中における優位性の高い戻り売りパターンをご紹介します。

下降トレンドの押し目を狙うローソク足パターン

こちらの図は、下降トレンドの第2波を狙った戻り売りポイントの分析例です。

まずは、何度もサポートとして機能している水平線を下抜けて下降機運が高まり始めたことを確認します。

次に、下降のトレンドラインが引けるようになるまで一旦価格が上がってくるのを待ちます。

POINT
この時、以前サポートとして機能していた水平線がレジスタンスに切り替わっていることが確認出来たら、後はローソク足を注意深く観察して売りサインを探していきます。

この時、最も確率が高く有利な売りシグナルとなるのは黄色に囲った部分におけるローソク足の流れです。

下降トレンド中における下影陽線というのはトレンド転換の買いシグナルにもなりますが、今回のように「下影陽線→下影陰線→上影陰線→大陰線」という一連の流れは 勢力の負け を意味します。

トモヒロ
さらに、この時は丁度水平線でのレジスタンスとトレンドラインのタッチが重なっていることから、戻り売りを狙っているトレーダーにとっては絶好のチャンスとなります。

トレンド転換のシグナル

十分にトレンドが継続しきった相場に出くわした時はどうすればよいのでしょうか?

はい。
実はトレンドには出れば出るほど出にくくなるという性質があるため、かなり長続きしていなぁと感じるトレンドにはあえて乗らない方が良いですね。

ですので、そのような相場に出会った際には無理にトレンドフォローを狙うのではなく、トレンド転換を視野に入れてローソク足の転換サインを積極的に探すようにしましょう。

また、これも同じうよにローソク足のトレンド転換サインだけを見ていてはだましに合いやすいので、以下に挙げる3つの局面と合わせて考えるようにしてください。

トレンド転換時における重要な3つの相場局面

  • 上位足で見た高値圏/底値圏
  • 上位足で見た重要な水平線での反発
  • 上位足で見たトレンドラインでの反発/上抜け

下降から上昇へのトレンド転換を狙うローソク足パターン

それでは最後に、下降トレンド発生中における上昇トレンド転換の初動を狙う優位性のローソク足転換パターンをご紹介します。

下降から上昇へのトレンド転換を狙うローソク足パターン

まずこちらの画像ですが、トレンド転換を狙うための準備として週足での環境認識をしているチャートになります。

この時、
「安値圏であること」
「重要なサポレジとなる水平線が引けること」
「きれいなトレンドラインが引けること」

の3点を確認してます。

水平線サポート+トレンドライン上抜け+実体部分が多き下影陽線2本

次に、時間軸を日足に落としてエントリータイミングを狙っていきます。

ここで重要となるのが以下2つのポイントです。

  • 週足の水平線を上にブレイクし、サポレジ転換が起こっていること
  • 週足の下降トレンドラインを上にブレイクしていること

ここまで条件が揃えば、後はローソク足の買いサインを注意深く探していけばトレンド転換の起点となる箇所を分析できます。

今回は、「水平線サポート+トレンドライン上抜け+実体部分が多き下影陽線2本」という買いサインが重なった所から大きな買い勢力が参入を始めていますね。

ちなみに、今回のように週足→日足など長期足であるほど水平線やトレンドラインが機能しやすくなるので、上位足の環境認識はなるべく日足以上で行うようにしてください。

エントリーや利確のタイミングについては、ご自身のトレードスタイルに合わせて変えても問題ありません。

トモヒロ
また、上昇から下降へのトレンド転換に関しても、これと全く反対の考え方で分析することで可能となります。

まとめ

さて、当記事ではローソク足のサインを利用したトレンドフォローやトレンド転換のポイントを探る方法を解説してきました。

ここまでお読みいただければ、 ローソク足を利用した具体的なエントリー方法 についてしっかりとイメージできるようになったかと思います。

ですが、一度頭で理解したからといってすぐに勝てるほど相場の世界は甘くありません。この先何度も上手くいかないことがあるかと思いますが、その際は是非また今回の記事を読み返してみて下さい。

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