FX業者を選ぶ上で、「スプレッドの広さ=手数料の高さ」となりますので、スプレッドは検討材料としてはとても重要な要素となります。日本人に人気の海外業者であるXMはスプレッドの面からみて果たしてトレーダーに有利と言えるのでしょうか?
XMは高いレバレッジに実質的にロスカット無し・多彩な通貨ペア・約定率が高いなど他のメリットも多くトレーダーに支持されています。
その上で記事の後半ではXMとFX他業者とのスプレッドを含めた総合力を 比較 して見たいと思います。
fa-file-text-oこの記事で学べること
- XM社のスプレッドが広くても多くの人に選ばれる理由
- 平均スプレッドの求め方がわかる
- XMとFX他業者との比較した場合のメリットが分かる
FXにおけるスプレッドとは何か?
「スプレッド」とは日本語で「広げる」「伸ばす」という意味がありますが、FXにおけるスプレッドとは、 買値と売値の差 のことを表しています。
この価格差がFX業者の利益となるわけです。
FXのスプレッド値とは何か?
FX・為替・株式・債券と相場の世界ではoffer(買値)とbid(売値)は重要な要素で、投資家はoffer(買値)とbid(売値)を見て注文を出してきます。
もともと、市場には板がありoffer(買値)を右側にbid(売値)は左側に価格順に書いていきます。
その時点のoffer(買値)とbid(売値)を見て、買い方は自分の注文をbid(売値)にぶつけるのか売り方はoffer(買値)にぶつけるのかを決めます。
そのoffer(買値)とbid(売値)の間の価格差がスプレッドとなりますが、スプレッドが開き過ぎている場合は様子を見ることになります。そして、そのスプレッドがディーラーや業者の取り分となる訳です。
考え方は全く同じですがFXにおいては、通貨ペアを買う際に使われる ask(買値) と通貨ペアを売る際に使われる bid(売値) との差額がスプレッドの値となります。
例えば、米ドル/日本円のbidが110.404円であるのに対しaskが110.407円とすると、この0.003円の差がスプレッドなのです。これだけみると非常に小さいあたりに思うかもしれませんが、ロット数が大きくなり、売買回数が増えていくとかなりまとまった金額になることに気づかれるでしょう。
なぜ業者がスプレッドを作っているのか?
よく「なぜ業者がスプレッドを作っているのか?」という質問を目にしますが、もともと、意図的に業者がスプレッドを作っている訳ではありません。
しかしながら、どんな相場においても常に投資家は安く買い高く売ることを目指しています。
従いまして、投資家は常にその時点で出ているask(買値)よりも安く買いbid(売値)よりも高く売ろうと考えていますから、意図しなくともask(買値)とbid(売値)の間にスプレッドができてしまうのです。
そして、業者にとってその様なスプレッドは業者の手数料となりますから好都合なのです。
スプレッドにより収益に影響がある理由
従いまして、投資家サイドから見るとスプレッドが無い方が良いということになりますから、一般的にはスプレッドが小さい業者の方が利益を上げ易いと言えます。
ただ、スプレッドだけで投資家の利益が決まる訳ではないところがFX投資の奥の深さで、スプレッドが狭くても参加者が少なく流動性の低い相場は歓迎できません。
つまり、投資家サイドから見ると様々なニーズの幅広い投資家が参加し流動性が確保された上で、 スプレッドが無い相場 が良いに越したことはないのです。
スプレッドが広くてもXMが多くの人に選ばれる理由
ここまでFXのスプレッドについての概略を解説してきました。ここからはFXのスプレッドについて深堀していきますが、その前にスプレッドが広くてもXMが多くの人に選ばれる理由について解説しておきたいと思います。
FXトレーダーの一般的な評価としてXMは国内外のFX業者の中で、スプレッドが広い業者と言われていることは事実ですが、XMがFX業者の中でトップクラスの 人気 を誇っているのも事実です。
スプレッドが広くてもXMが多くの人に選ばれる理由は以下の3つです。
1最高888倍の高いレバレッジを誇る
スプレッドが広くてもXMが多くの人に選ばれる理由の1つ目は、XMは最高888倍の 高いレバレッジ です。
現在、国内FX業者の最大レバレッジは25倍程度ですから最高888倍のレバレッジはけた違いです。ただ、実際に888倍の高いレバレッジを使うかどうかは疑問ですが、いずれにしても、広いスプレッドを補って余りあるということです。
2ゼロカットシステムを導入
理由の2つ目はXMでは元手以上の損失が発生しないセーフティシステムであるゼロカットシステムを導入していることです。
つまり、XMでは強制的にロスカットされる証拠金維持率を30%とかなり低めに設定しているということで、言い換えれば 追証になり難い ということです。
3価格差拒否が少なく約定率が高い
理由の3つ目はXMでは注文時の価格と約定時の価格差拒否が少なく 約定率が高い という定評があります。これらからFXトレーダーの間で業者としてのXMの信頼性が高まっています。
ただし、スプレッドは経費コストになるため正しく計算する必要があり、FX業者選びには必要不可欠な要素です。
XMの通貨ペアごとのスプレッドを計算する方法
ここではXMの通貨ペアごとのスプレッドを計算する方法について解説します。
まずは、基本的なpips(ピップス)とは何かということからです。
例えば、株式市場では呼び値の単位がFXのpips(ピップス)に相当しますが、株式市場の呼び値の単位は以下のように決められています。
- 1株3,000円以下の銘柄は1円刻み
- 1株3,000円超5,000円以下は5円
- 1株5,000円超10,000円以下は10円
pips(ピップス)とはなにか?
つまり、pipsとは「為替レートが動くときの単位」を意味し、FXでは値動きの最小単位である 通貨の1% を意味します。
例えば、日本円の最小単位である1円の1%である0.01円が1pipsとなり、クロスドルは1pips=0.0001ドル・それ以外1pips=0.0001(決済通貨)となります。
スプレッドの円換算式の計算例(円換算ベースで)は以下の通りです。
【例その1】
ドル円の1pipsは0.01円なので1pipsの価格=
0.01円×10万×1ロット×1円=1000円となり
1pips上下するごとに損益が1000円上下します。
【例その2】
ユーロドルの場合、損益通貨はドル(USD)でスプレッドは0.00016ドル(1.6pips、16ポイント)です。
1ロットでポジションを保有、ドル円が109.1円の場合
ユーロドルの1pipsは0.00001ドルなので1pipsの価格=
0.00001ドル×10万×1ロット×109.1円=1,091円となり
1pips上下するごとに損益が1,091円上下します。
XM社の通貨ペアごとの平均スプレッド
XM社の主な通貨ペアごとの平均スプレッドは以下の通りです。
日本のトレーダーが好む人気の通貨ペアの平均スプレッドは以下の通りで、スプレッドが狭い通貨ペアの人気が高いことが解ります。
スプレッドが狭い通貨ペアが利益を得やすくおすすめですが、一方で上級者の場合は敢えて人気のないスプレッドが広い通貨ペアで大きな利益を狙う傾向があります。
XM社の通貨ペアごとの平均スプレッドは以下の通りです。
年通貨ペア | 日本語名 | スプレッド(単位:pips) |
---|---|---|
USD/JPY | 米ドル/円 | 1.6 |
EUR/USD | ユーロ/米ドル | 1.6 |
EUR/JPY | ユーロ/円 | 2.1 |
GBP/USD/JPY | ポンド/米ドル | 2.2 |
AUD/JPY | 豪ドル/円 | 3.2 |
NZD/JPY | NZドル/円 | 3.2 |
GBP/JPY | ポンド/円 | 3.7 |
XM社のスプレッドが広がる時間帯
実際にFX取引を行っていると、 スプレッドが広がる時間帯 があることに気が付きます。
例えば、要人発言や突発的な事件事故・報道の影響を受けた相場の大幅変動でも主要通貨のスプレッドが広がることがあります。また、経済指標発表時にスプレッドは拡大することがあります。
これらは相場の急変で投資家が様子を見ることで一時的に市場の流動性がなくなることが原因ですが、東京・ロンドン・NYの 3大市場が閉まっている早朝などの市場参加者が少ない時間帯にもスプレッドが広がることがあります。
ところが、XM社のスプレッドは東京・ロンドン・NYタイムはほぼ平均スプレッドで推移し、指標の発表時などでもそれほどスプレッドは広がりません。
リアルタイムのスプレッド確認方法
詳しい平均スプレッドの確認の仕方は以下の手順でクリックして下さい。
- XMTradingホーム画面にアクセスする → XMTrading
- 画面下の「取引条件」の中から「スプレッド」をクリック
- FX商品のXMTradingスプレッド条件を参照するには「こちらをクリック」をクリック
- FX取引のスプレッド/取引条件が表示される
ゼロ口座はスプレッドが狭いが取引手数料がかかる
一般的に株式のネットトレードにおいては、業者間の手数料などの取引条件の違いはそれほど大きくはありません。それよりも、表示される銘柄数やチャートやテクニカル指標の使い勝手・情報ツールの使い易さなどに大きな違いがあると言えます。
一方、FXトレードにおいて、事情は大きく異なります。
例えば、国内FX業者と海外FX業者とでは業者間のスプレッドや手数料などの取引条件が大きく異なります。
また、海外FX業者を比べても業者間のスプレッドや手数料などの取引条件や情報ツールの使い勝手は大きく異なります。従いまして、自身のトレードスタイルに合ったFX業者 を見つけることが勝率などのパフォーマンスを上げる秘訣と言えます。
その様な中でXMはトレーダーに人気の高い海外FX業者と言えますが、XMにはスタンダード口座・マイクロ口座・ゼロ口座の3つの口座があります。
その中でスプレッドは狭いですが往復の取引手数料が必要なゼロ口座について、以下で解説していきます。
ゼロ口座(Zero口座)について
XMにはスタンダード口座・マイクロ口座・ゼロ口座の3つの口座がありますが、ゼロ口座は本当にスプレッドがゼロになることがあるためゼロ口座と命名されました。
通常、スタンダード口座では平均2pipsのスプレッドですが、ゼロ口座では平均的に 0,1pips のスプレッドとなっています。
XMのスタンダード口座とマイクロ口座の発注方式はSTP方式を採用していますが、ゼロ口座の発注方式はECN方式を採用しています。ECN方式では取引内でブローカーが仲介していませんので、スプレッドをXM側が追加で乗せることができません。
そこで、ゼロ口座にはスタンダード口座などにはない取引手数料を設定しているのです。例えば、XMのゼロ口座の手数料は100,000ドルの取引に対して5ドルで、片道5ドルの手数料がかかっています。
従いまして、スプレッドは広いが取引手数料のないスタンダード口座と、スプレッドは狭いが取引手数料のあるゼロ口座のどちらが低コストなのかが大問題です。
XMポイントというボーナスを考えたスプレッド計算
XMにはトレードをする度にポイントが還元されるサービスがありますが、単純にトレードをする度にポイントが加算されるだけのシステムではありません。
XMは海外FX業者ですがポイントシステムも海外の業者に有りがちな複雑なシステムになっています。
例えば、XMのポイントシステムには4つのステータスがあり、エグゼクティブ・ゴールド・ダイアモンド・エリートとランクアップする毎にポイント還元率が上がり特典が増える仕組みです。
XMポイントの付与のルール
XMポイント(単位XMP)システムの還元システムは以下の通りですが、取引期間が長くなるに連れてポイント還元率も上がっていき 100日で最初の倍の還元率 となる様に設計されています。
獲得したポイントは証拠金に使うことができますし出金して現金に換金することもできますが、口座開設をすると自動的にポイントが貯まる仕組みが特徴である種のキャッシュバックプログラムとも言えます。
つまり、XMポイントシステムは実質的にpipsを下げることができるキャッシュバックプログラムとも言えますので、XMポイントというボーナスを考えたスプレッド計算も成り立ちます。
ただし、XMポイントシステムはマイクロ口座とスタンダード口座のみですから注意が必要です。
取引量 | 獲得XMP | 換金可能ボーナス額 | 換金可能現金 |
---|---|---|---|
10万通貨 | 10 XMP | 約350円 | 約30円 |
30万通貨 | 30 XMP | 約1,100円 | 約80円 |
100万通貨 | 100 XMP | 約3,500円 | 約300円 |
5,000万通貨 | 5,000 XMP | 約19万円 | 約14,000円 |
マイクロ・スタンダード・ゼロ口座ごとのスプレッド比較
XMにはマイクロ口座とスタンダード口座・ゼロ口座と選択肢は豊富ですが、トレーダーにとっては一体どの口座が有利に取引できるのでしょうか?
これはトレーダーにとっては切実な問題ですが、マイクロ・スタンダード・ゼロ口座を比較するには単純にスプレッドだけを比較するだけでは足りません。
本当にどの口座が有利なのかを判定するには、
- マイクロ口座・スタンダード口座に付与されるボーナス
- ゼロ口座の取引手数料
これらを差し引きする必要があります。
また、スプレッドはリアルタイムスプレッド・最小スプレッド・最大スプレッドではなく 平均スプレッド を見ることが重要です。スプレッドは時間帯やタイミングにより変動するからです。
それらを含めたトータルコストの比較による実質スプレッド比較は以下の通りです。
通貨ペア | 実質スプレッド比較 (マイクロとスタンダード⁻XMP) | 単位pips (ゼロ口座+手数料1.0 pips) |
---|---|---|
USD/JPY | 0.94~1.27 | 1.1 |
EUR/JPY | 1.94~2.27 | 1.6 |
GBP/JPY | 2.84~3.17 | 2.1 |
AUD/JPY | 2.34~2.67 | 1.8 |
EUR/USD | 0.94~1.27 | 1.1 |
GBP/USD | 1.64~1.97 | 1.4 |
上記の通りマイクロとスタンダード口座にXMPポイントを加味しゼロ口座のスプレッドに手数料を加えた実質スプレッド比較では、USD/JPYとEUR/USDの一部を除き、 ゼロ口座のスプレッドが有利 であることが解ります。
ただ、XMPをスプレッドの補填と考えるとゼロ口座との差は少ないと見てよいでしょう。
XMTradingとFX他業者とのスプレッドの比較
XMTradingとFX他業者とのスプレッドを比較するに当たり、XMのマイクロとスタンダード口座にXMPポイント加味し、他の代表的な2業者とスプレッドを比較しました。(単位pips)
通貨ペア | XM公表 | XM実質 | TitanFX | AXIORY |
---|---|---|---|---|
EUR/USD | 1.6 | 0.93~1.27 | 1.3 | 1.2 |
USD/JPY | 1.6 | 0.93~1.27 | 1.3 | 1.3 |
EUR/JPY | 2.6 | 1.93~2.27 | 1.74 | 1.5 |
GBP/JPY | 3.5 | 2.83~3.17 | 2.45 | 1.9 |
AUD/JPY | 3.4 | 2.93~3.07 | 2.12 | 1.9 |
一般的にXMのスプレッドは広いと考えられていますが、XMPポイント加味した実質スプレッド比較では他の代表的な2業者のスプレッドと遜色ありません。
上記一覧表の通り「EUR/USD」「USD/JPY」ではXMのスプレッドが有利ですが、「EUR/JPY」「GBP/JPY」「AUD/JPY」では他の代表的な2業者が有利です。
9.まとめ
ここまで「XM社の通貨ペアのスプレッドは広いのに人気の理由とは?」をメインテーマに他のFX業者とのスプレッド比較も含めて解説してきました。
結局、XMのスプレッドが広いことは事実ですが、XMPボーナスポイントなどを加味すると他業者よりもやや有利にトレードすることが可能です。
加えて、XMは高いレバレッジに実質的にロスカットが無いことや、多彩な通貨ペアがあり約定率が高いなど 他のメリット も多くトレーダーに支持されているのも事実です。
これらの記事の内容を参考にトレードに活かして頂き勝率アップに役立てて頂ければ幸いです。